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・口内炎
歯の健康情報【口内炎】
誰でも一度は、特に傷ができた覚えもないのに、口の中の粘膜が酸っぱいもの辛いもので、しみたり、触れると激痛が走るという思いをしたことがあるのではないでしょうか。
このような症状を伴う病気に、「口内炎」があります。
口内炎とは、舌や歯肉、唇や頬の内側など、口の中の粘膜に起きる炎症の総称で、その症状や原因により多くの種類に分類されます。義歯が合わなかったり、誤って頬や唇を噛んでしまってできるものや、ウイルス、かび、細菌の感染などによってできるもの、また、体力の低下やビタミン不足よってできるものなどがあります。
最も多いのは、直接数ミリ程度の円形をした原因不明の浅い腫瘍ができるもので、これは「アフタ」と呼ばれます。
口内炎が口の中にできると、痛みのためつい歯磨きなどがおろそかになりますが、口の中を清潔に保つことが大切です。患部を傷つけないように気を付けながら丁寧に歯を磨き、うがいもよくしましょう。また、食事の際は、熱いものや辛いもの、塩味の濃いものは痛みを強めるので、避けたほうがよいでしょう。
口内炎の治療は、副腎皮質ホルモンの軟こうを患部に塗るなど、患部に直接投与する治療が主体ですが、必要に応じてビタミン剤や抗ウイルス剤、抗かび剤などの内服薬を併用することもあります。ほとんどの場合は、10日程度で自然に治りますが、痛みが強かったり治りが遅い場合には、当院に受診してください。